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9月中旬頃から今年も青森県で飛来種や雑種を気にして探していました。
まずは昨年ハネビロトンボとオオギンヤンマを採集した山沿いの池へ。しかしながら水が干上がってしまって話になりません。
県央の平地の湿地を歩くとオナガアカネはすぐ見つかりました。なんだか居るのが当たり前になってきたような。やや内陸部なので数は少ないですが毎回見つかります。今年は大量飛来の予感がしていましたのでフライング気味に9月22日、29日に日本海側行きましたが、風の強さ的には微妙でしたので飛来種は全く見られず。これは想定内で飛来しない条件の知見は得られたので問題なし。
10月に入り昨年のデータを考慮して、北西または北の風16mの当日に行ってみました。10時前に現地に到着するとものすごい強風で車のドアを開けるのが大変でした。昨年マンシュウアカネを採集した場所で風が当たらない場所を選んで探すと早速飛来種特有の翅が白っぽく傷んで弱々しく飛んで地面に止まる大きめのアカネ属を発見。即座にネットを被せます。竿を手繰り寄せネットから出てきたのは夢にまで見たマンシュウアカネの♀です。1年前からイメージしていた通りになりました。この日は他の場所も探しましたが飛来種はオナガアカネ♂が1頭いたのみでした。
マンシュウアカネ♀老熟
数日後には♂も数頭採集できましたが結局♀は最初の1頭だけでした。北西からの風が吹いた翌日、南西からの風に変わり始めるとオナガアカネが多数入り始め、スナアカネとタイリクアキアカネも少数確認できました。
マンシュウアカネ♂老熟
タイリクアキアカネ♂成熟
オナガアカネ♀老熟(赤化・翅斑型)
スナアカネ♂やや未熟
平野の湖沼地帯では飛来個体と思われるタイリクアカネも採集。ここにもタイリクアキアカネとオナガアカネが来ていました。
タイリクアカネ♂老熟
10月15日、午前中の早い時間帯だけ晴れマークがありますが、その後お昼頃から雨です。しかし風向きを読むと飛来種が入りそうな感じがします。朝のうちに飛来した個体が寒さで動けなくなるところを観察できると予想して出かけてみました。道中一時的に土砂降りになったりしましたが、現場についてみると太陽が少し出ています。マンシュウアカネは居なくてもとりあえずオナガなどを探そうと防風林周辺をウロウロするとオナガアカネがそこらじゅうから飛び出してきます。いつもと様子が違うのはすぐに察知しました。風が当たらない場所を見ていくと枝先や葉っぱの上、地面の上、または空中を舞っているトンボが全てオナガアカネなのです。在来種を見つける方が大変なくらい。
そして予想通り昼前から雲行きが怪しくなり、一時暴風雨になりました。急に気温が下がって動けなくなったトンボたちはとりあえず止まれる物に無造作に止まり(落下?)はじめました。これは晩秋の飛来種の時期にはよくあることなのです。オナガアカネやタイリクアキアカネは海を越えてやって来るようなタフなトンボなので、下の動画の様にかなりテキトーな雨宿りをします。シオカラトンボの♀とマダラヤンマの♀も1頭だけ交じっていました。
オナガアカネの動画↓筆者撮影
オナガアカネは300頭くらいはネットに入れて数えましたが到底生身の人間1人が対応できる数ではありませんでした。このポイントの近辺だけでも1000頭以上は軽く超える飛来数だったと思います。恐らく過去最高数の記録なのではないかと思います。また、翌々日には知人と二人で30ペアずつマーキングしてリリースしました。他の飛来種はタイリクアキアカネ、スナアカネが数頭程度で圧倒的にオナガアカネが多いです。大陸由来の飛来種は北方系の風が吹かないと入らないと思っていましたが、南西方面の風で多数が入ったことを考えると朝鮮半島やその周辺からの飛来なのかもしれません。興味深いことにオナガアカネとスナアカネは未熟個体が少し入ってきていました。比較的温暖な地域だとトンボの発生期は長くなりますので、やはり南西方面の低緯度の産地から飛来してきた可能性もあります。
オナガアカネ♂未熟
オナガアカネ♀未熟
スナアカネ♀未熟
オナガアカネの連結態の動画↓筆者撮影
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