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エゾトンボ科2種の観察

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6月上旬は青森県にてオオトラフトンボとカラカネトンボを観察しました。季節風の影響か連日気温が低く、最高気温が20度に届かない日が続きましたが、ようやく初夏らしい気候になりそうな予報を見て出かけました。

先月見つけた平地のポイントでは既に発生終盤の様子で数が少なかったのでやや標高の高い場所にある有名ポイントへ。ここでは両種共に多数見られ、周辺のそう遠くない場所でも確認できました。

カラカネトンボ♀成熟

カラカネトンボは早朝から日没まで見られました。♂は常にパトロールしています。時々水域の岸辺付近の草の陰からトンボの羽音が聞こえるので、すぐにカラカネトンボが産卵しているとわかります。

オオトラフトンボも早朝から日没まで見られましたが、産卵対象物となる浮遊植物は人間が近づくことが出来ない対岸に多くある為、♀がやってきてもほとんどの個体が遠くで打水してしまい観察難易度がやや高いポイントです。♂は岸辺付近もよく飛んでいました。

オオトラフトンボ♂成熟

しかし夕方は♂の干渉も減って産卵も若干観察しやすい印象でした。また、産卵場所を探す♀が腹端から紐状になった30cmくらいの卵塊をぶら下げて飛び回る姿を2回ほど目撃。本種の卵塊の性質上、水に触れると紐状に伸びる(元々紐状ではあるが)ので、恐らく何らかのアクシデントで打水前に着水したのでしょう。50m以上離れていても瞬時にオオトラフ♀と認識できるくらいの大きさの飛翔体でした。

オオトラフトンボ♀成熟

 

カラカネトンボの動画↓(筆者撮影)

 

オオトラフトンボの動画↓(筆者撮影)

 

観察日:2024年6月5日~8日

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成熟前のオオトラフトンボ

 

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5月11日は晴れて気温も上がる予報でしたので、青森県西部へ。

まず午前中は平野の大型水域に行きました。オオトラフトンボは羽化している個体が多数いる予想でしたが抜け殻2個のみで風がとても強くて断念。周辺の溜池を覗くもイトトンボや羽化したてのコサナエのみ。強風で多くの抜け殻は飛ばされてしまったのでしょう。

風は強いものの気温も上がってきたし、羽化探しも飽きてきたので少し移動して標高の高い場所にあるポイントの様子を見に行くことにしました。

車で走っている途中に林道で大きめのトンボが浮かんでいるのが見えました。場所的にも山麓の峠です。オオトラフトンボ未熟と確信して、この峠になっている範囲を往復して探すことにしました。他のトンボもそうですが山周辺に生息する種類はこのような環境に集まってきます。

峠の開けた場所で待っていると13時半前後から数頭のオオトラフトンボ未熟個体が飛び始めましたが高いとことを飛んでおりなかなかネットが届きません。そのうち1頭が小さな虫を捕らえ、地面近くに降りてきて葉っぱに止まったので採集しました。

オオトラフトンボ♀未熟

ムカシトンボ♀未熟

とりあえず目標の1つはクリアしました。オオトラフトンボは未熟の段階では翅が橙色ですが、成熟するにつれ徐々に透明に近くなっていきます。今回は成熟が進み、翅が透明になった個体も飛んでいました。また、環境的に居て当然ですがムカシトンボも同所で摂食を行っていました。

一通り観察してトンボの気配が薄れてきたのでオオトラフトンボやカラカネトンボが多産するポイントを見に行きましたが、こちらの方が標高がやや高いからかトンボの気配がありません。峠に上がって来ていた個体は平地で羽化したものかもしれません。

青森県の山地のオオトラフトンボは5月下旬から6月上旬が羽化ピークだと思われるので、その時期に未熟個体が飛ぶか再び確認しに来る予定です。また、水辺以外での成熟個体の行動ももっと詳しく観察したいと思います。

観察日:2024年5月11日

 

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青森県でもトンボのシーズン開幕

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カラカネトンボ♂成熟

エゾイトトンボ♂テネラル

5月5日は青森県の平地の水域を見てきました。狙いは未熟のカラカネトンボとオオトラフトンボです。13時前に現地着。初めて行く場所でしたが、Googleマップで見た通りのとても良い環境で、まずはエゾイトトンボやオツネントンボが見つかりました。

しばらくウロウロしているとカラカネトンボ♂のシルエットが上空に見えました。しかし、しばらくすると池の上をパトロール飛翔し始めました。少なくとも3♂がいるようです。気温が上がり日差しが出ると水域に出てきます。念の為1♂を採集するとやはり成熟しています。昨年度は5月3日に羽化の記録はありますが、5月5日で成熟して縄張りとなると今年は4月21日くらいには羽化していたことになります。今年はかなり早い記録になると思われます。

青森県津軽地方の山地のカラカネトンボ、オオトラフトンボは5月下旬から6月上旬にかけて羽化するようなので、平地では5月上旬には羽化するだろうと以前から予測をしての調査でしたが、成熟しているとは拍子抜けです。

今年は西表島で感じた季節の進行度合い(例年より10日~2週間は早い)に東北地方も合致しています。

まだこれから羽化する個体もいると思うし、目星をつけたポイントは沢山あるのでそちらを探そうと思います。

観察日:2024年5月5日

 

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青森県のトンボ 秋の陣

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今年は暑い日が続きマダラヤンマの産卵や平地のオオルリボシの産卵活動はイマイチ。その代わりに夏のトンボがまだ頑張っており、ハネビロエゾトンボ、チョウトンボ、オオシオカラトンボ、ハラビロトンボなど県内の終見記録(9月24日)に並びました。

県内のリスアカネは北海道の個体の様に翅端斑が薄い個体が散見されます。また、以前紹介した♂型♀は別の地点でも結構な割合で確認できたので県内では割と普通なのかもしれません。

マイコアカネは県中央部でも♀の翅斑変異が結構豊富。

 

ノシメトンボ♂とミヤマアカネ♀の異種間連結を確認。他にはマユタテ♂とマイコ♀の組み合わせも確認できたので種間雑種を探さなくてはなりません。

 

以下、マダラヤンマとリスアカネの動画(筆者撮影)です↓

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