マンシュウアカネ Sympetrum vulgatum imitans (Selys, 1886) 【イソアカネ亜種・飛来種】
体長:46㎜~48㎜内外
成虫出現時期:9月上旬~10月下旬
分布:北海道、青森県、富山県、石川県、兵庫県、島根県、山口県、福岡県から飛来記録がある。
生息環境:海岸沿いの池沼、湿地、水路、草地、林縁、路上
備考:(形態)脚の外縁が根元まで黄褐色な点、額上部側面の黒条が発達する点の他、♂の場合腹部側面の斑紋はほとんどないが第8節と第9節背面には黒斑があるのが特徴。体型もアキアカネやタイリクアカネよりやや細長い印象を受ける。
(生態)青森県西部では海岸から約300m離れた標高50mほどの場所にある舗装道路上に静止している個体を観察した。近くには海側に開け、所々水が溜まった休耕畑があり、道路を隔てて林がある場所であった。
アキアカネがまだあまり活発ではない10時半頃に本種のみが路上に静止しており、時折飛び上がって小さな虫を追いかける姿も見られた。遅い時間帯だと14時半頃に飛来したばかりと思われる個体も目撃した。また、観察した個体は全て日本海の方角を向いて静止していた。
過去の採集記録と気象データを見ると最大瞬間風速10m以上の北方面の風を観測した日とその翌日に多く見られるようである。
♂老熟 青森県 2025年10月
♂老熟(眉斑入型) 青森県 2025年10月
♂老熟(翅斑やや発達型) 青森県 2025年10月







