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成熟前のオオトラフトンボ

 

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5月11日は晴れて気温も上がる予報でしたので、青森県西部へ。

まず午前中は平野の大型水域に行きました。オオトラフトンボは羽化している個体が多数いる予想でしたが抜け殻2個のみで風がとても強くて断念。周辺の溜池を覗くもイトトンボや羽化したてのコサナエのみ。強風で多くの抜け殻は飛ばされてしまったのでしょう。

風は強いものの気温も上がってきたし、羽化探しも飽きてきたので少し移動して標高の高い場所にあるポイントの様子を見に行くことにしました。

車で走っている途中に林道で大きめのトンボが浮かんでいるのが見えました。場所的にも山麓の峠です。オオトラフトンボ未熟と確信して、この峠になっている範囲を往復して探すことにしました。他のトンボもそうですが山周辺に生息する種類はこのような環境に集まってきます。

峠の開けた場所で待っていると13時半前後から数頭のオオトラフトンボ未熟個体が飛び始めましたが高いとことを飛んでおりなかなかネットが届きません。そのうち1頭が小さな虫を捕らえ、地面近くに降りてきて葉っぱに止まったので採集しました。

オオトラフトンボ♀未熟

ムカシトンボ♀未熟

とりあえず目標の1つはクリアしました。オオトラフトンボは未熟の段階では翅が橙色ですが、成熟するにつれ徐々に透明に近くなっていきます。今回は成熟が進み、翅が透明になった個体も飛んでいました。また、環境的に居て当然ですがムカシトンボも同所で摂食を行っていました。

一通り観察してトンボの気配が薄れてきたのでオオトラフトンボやカラカネトンボが多産するポイントを見に行きましたが、こちらの方が標高がやや高いからかトンボの気配がありません。峠に上がって来ていた個体は平地で羽化したものかもしれません。

青森県の山地のオオトラフトンボは5月下旬から6月上旬が羽化ピークだと思われるので、その時期に未熟個体が飛ぶか再び確認しに来る予定です。また、水辺以外での成熟個体の行動ももっと詳しく観察したいと思います。

観察日:2024年5月11日

 

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