北海道ではカラカネトンボ、ホソミモリトンボ、クモマエゾトンボ、タカネトンボ、モリトンボ、キバネモリトンボ、エゾトンボ、ハネビロエゾトンボ、コエゾトンボが生息します。
本州中部の山地まではカラカネトンボ、タカネトンボ、エゾトンボ、ハネビロエゾトンボが混生する地域があり、青森県ではキバネモリトンボ、南東北、関東甲信地方の山岳地帯ではホソミモリトンボも生息しています。
また、極めて稀ではありますが甲信地方ではチョウセンエゾトンボが採れる可能性もあります。
西日本以西から九州まではタカネトンボ、エゾトンボ、ハネビロエゾトンボの3種のみと思ってよいでしょう。
エゾトンボ科の種類を特定するには♂の場合、尾部付属器をよく観察することが重要です。尾部付属器とは♂の腹部先端にある連結する時に♀の頭部を掴むための部分のことです。
♀の場合は産卵弁の形状などで特定します。産卵弁とは♀が卵を排出する器官のことです。
エゾトンボ♂の尾部付属器側面と背面
ハネビロエゾトンボ♂の尾部付属器側面と背面
タカネトンボ♂の尾部付属器側面と背面
タカネトンボ♂は上部付属器を側面から見ると、モリトンボ・キバネモリトンボに比べて付け根付近の棘が小さい。
キバネモリトンボ♂の尾部付属器側面と背面
モリトンボ♂の尾部付属器側面と背面
ホソミモリトンボ♂の尾部付属器側面と背面
ホソミモリトンボ♂の尾部付属器は背面から見ると円状。
コエゾトンボ♂の尾部付属器側面と背面
クモマエゾトンボ♂の尾部付属器側面と背面
カラカネトンボ♂の尾部付属器側面と背面
エゾトンボ♀の産卵弁側面
ハネビロエゾトンボ♀の産卵弁側面
コエゾトンボ♀の産卵弁側面
コエゾトンボ♀(北海道産)は尾毛が非常に長い。
タカネトンボ♀の産卵弁側面
キバネモリトンボ♀の産卵弁側面
モリトンボ♀の産卵弁側面
ホソミモリトンボ♀の産卵弁側面
クモマエゾトンボ♀の産卵弁側面
クモマエゾトンボ♀の産卵弁は大部分が白色。
カラカネトンボ♀の産卵弁側面
エゾトンボ♂未熟の副生殖器側面
エゾトンボ♂成熟の副生殖器側面
エゾトンボ♂の副生殖器は半分ほど黄色部分がある。(稀に全て黒化する個体もいる)
ハネビロエゾトンボ♂成熟の副生殖器側面
ハネビロエゾトンボ♂の副生殖器は全て黒色。